単細胞遊泳性の藻類。沿岸域および淡水止水域に広く生育し、大発生することがある。特に海産の Chattonella, Fibrocapsa, Heterosigma による赤潮は養殖魚介類に害を与えることがある。

細胞は前後に伸びる不等長・不等運動性の2本の鞭毛をもつ。原形質は多数の盤状葉緑体と液胞を含む外部原形質と核やミトコンドリアを含む内部原形質に分化している。主要カロチノイドが海産種ではフコキサンチン、淡水種ではディアディノキサンチンであるため、前者では黄褐色 (図1)、後者では黄緑色 (図2) を呈する。射出装置をもつものが多い。栄養細胞は複相であり、減数分裂の結果生じた細胞が接合してシストを形成し、再び栄養細胞が生じるという生活環が報告されている。多くはプランクトン性であるが、底生性の Haramonas では不動相と遊泳相の転換が見られる。