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BioResource Newsletter  Vol.2 No.3

■ リソース関連イベント情報:

 詳細

■ リソースセンター紹介 No.7:

 

・アサガオ突然変異系統を中心とした
  リソース事業の概要

■ ちょっと息抜きに・・・:

 

・ グーグルアース活用

■ じょうほう通信 No.12:

 

・ 10分バイオインフォマティクス

shigenImage

2006/3/30


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バイオリソース関連サイトは以下のサイトからご覧になれます。

NBRP http://www.nbrp.jp/index.jsp
SHIGEN  http://www.shigen.nig.ac.jp/indexja.htm
WGR http://www.shigen.lab.nig.ac.jp/wgr/
JGR http://www.shigen.lab.nig.ac.jp/wgr/jgr/jgrUrlList.jsp

 


リソース関連イベント情報

NBRPシンポジウム ホテルグランヴィア大阪
    「 酵母のポストゲノム研究とバイオリソース 」
  日程:5月6日

日本実験動物学会パネル展示 神戸国際会議場
    「実験動物のバイオリソース:現状と展望」を企画中
 日程:5月12 - 13日

FIMRe 理研BRC 日程:5月22 - 23日

   詳細はこちらからご覧になれます。http://www.nbrp.jp/index.jsp


リソースセンター紹介 No.7

アサガオ突然変異系統を中心としたリソース事業の概要

     九州大学大学院理学研究院 仁田坂英二(中核機関)
     基礎生物学研究所 飯田滋、星野敦(サブ機関)
     筑波大学大学院生命環境科学研究科 小野道之(サブ機関)

      ウェブサイト: http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/
      連絡先 e-mail: enitascb@mbox.nc.kyushu-u.ac.jp (仁田坂)


MorningGlory Homepage

■当センターから提供している植物材料および情報

•  アサガオおよび近縁種の突然変異系統、自然集団由来系統の種子
•  突然変異遺伝子情報、分子マーカー、連鎖地図情報
•  アサガオの画像および文献情報(江戸期 - 現在)
•  蕾 - 花および幼植物由来の EST クローン(基生研)
•  形質転換系統の種子(筑波大)
•  短日性光周期特異的 EST クローン(筑波大)


(1) リソースおよび事業の沿革と概要

   アサガオ ( Ipomoea nil または Pharbitis nil ) は、日本に自生していた植物ではなく、中国から8世紀ごろに薬草(峻下剤)として渡来したと考えられています。その後、花を観賞するために栽培されるようになり、トランスポゾンによってバリエーションが増えたこともあって我が国独自の園芸植物として発達しました(図1)。メンデルの法則の再発見以降、遺伝学の研究材料としても用いられ、戦前までに膨大な交配実験による遺伝学的解析が行われました。これらの成果は200報以上の論文や 15 連鎖群のうち 10 群からなる連鎖地図として発表されています。これらの研究はほとんどが日本人の遺伝学者によって行われたものですが、当時としてはトウモロコシに次いで詳細に遺伝解析がなされていた植物でした。また、アサガオは典型的な短日植物であり、その日長に対する鋭敏な反応により、花芽形成の仕組み(花成)を研究するため研究材料として、植物生理学の分野においても用いられてきました。

   アサガオは、次項に示したような植物科学の基礎研究に使う上で優れた特徴を持っているだけでなく、園芸分野における植物や遺伝子の利用、同属の作物であるサツマイモのモデルとしての利用など、応用分野に関しても、アサガオのリソース整備は、今後一層重要度を増していくと考えています。そのため、当リソースセンターでは、これらのことを踏まえて突然変異系統や EST クローン等の収集・保存・提供を行っています。

   現在、中核機関である九州大学で保存している系統は 1000 系統以上に及びますが、その約半数を占める 550 系統は元々、国立遺伝学研究所の竹中要博士が、 1956 年に日本で開催された国際遺伝学会議において、日本独自の遺伝学における研究リソースとして展示するために収集した系統に由来しています。ちなみに、この国際遺伝学会議で展示されたリソースとして、アサガオの他に、ダイコン(桜島大根、守口大根)、コムギ、イネ、カイコ、ニワトリ(尾長鶏)、キンギョの様々な品種が展示されました。その後も遺伝研で系統保存されていたアサガオも、業務に関わっていた田村仁一技官の 1993 年の退官後、系統が更新されることなく種子が冷蔵保存されていましたが、 1997 年に九州大学に移管され、再び系統の更新・保存と調査が開始されました。 2002 年より始まったナショナルバイオリソースプロジェクトに採択されたことで、この遺伝研から移管された系統に加えて、再び民間のアサガオ愛好家からの収集や、国内外の自然集団由来の近縁種等の収集が本格化しました。また、アサガオの花色素であるアントシアニンの生合成系に関わる一連の酵素、転写因子やトランスポゾンについて解析しており、既に EST クローンの作製に取りかかっていた基礎生物学研究所のグループと、形質転換アサガオの作製に実績があり、花芽形成機構の分子生物学的機構の解明に向けて研究を行っていた筑波大のグループにサブ機関として参加していただきました。このようにして、国内外を通じてアサガオ類に関する最大のストックセンターができあがりました(図3)。今のところ、国外ではアサガオおよびその近縁種を材料にしている研究者はまだ少なく、進化学や生態学的興味に基づいて研究しているグループがほとんどです。

   私(仁田坂)は元々ショウジョウバエを材料に分子遺伝学の研究をしていましたが、幼少期のころからの趣味として変化アサガオ(形態形成突然変異体)の栽培を手がけており、いずれ、アサガオを材料とした研究を行うつもりでしたが、遺伝研のアサガオの保存状況を知り、系統保存業務に名乗りを挙げました。現在保存されているアサガオの突然変異系統の多くは、江戸時代後期にトランスポゾン(後述)の転移によって起こった自然突然変異に由来しており、ホモ接合の状態で種子のできない不稔の系統も多く、系統保存を行うためには、突然変異形質を子葉の段階から鑑別する必要があります。その技法に昔から慣れ親しんでいたために、移管した後の系統維持や、系統台帳の記録を理解することには全く問題がありませんでした。また昔栽培していて、無くしてしまった系統が再び手元に戻ってきたものもあり、とても感慨深いものがありました。

 


図1

図 1:アサガオ突然変異系統の系譜。鑑賞価値の高い系統を追い求める過程で様々な変異が出現し、現在まで保存されてきています。例えば、獅子遺伝子の単独の変異体は比較的単純な形態をしていますが、その変異を強める修飾変異を持つものが選抜され、現在残っている系統のように奇態を示すものになりました。

図2

図 2: 九州大学で保存しているアサガオ系統の例。 A 子葉、通常葉、花を通じて変異形質を示す ( 多面発現 ) 系統。 B  花の形態に関する変異体。 C  シュートの性質等に関する変異体。 D  葉型、葉色に関する変異体。 E 自然集団由来系統およびアサガオにごく近縁の植物種。 F Ipomoea 属の植物。 G 大輪アサガオ。花を大きくする変異の多重変異体ですが、一体どのような遺伝子が直径 20cm にも及ぶ花を作るのに関わっているのでしょう。 H 形態形成に関する変異の多重変異体(変化アサガオ、獅子系統)。 I (采咲系統) 。 J 車咲牡丹系統

図3

図 3: 九州大学における屋外での栽培風景。夏期は系統の記録や種子の更新のため、このように植物体を大きく育てて大量に採種しています。また、明確な突然変異形質を持たない野生型系統等は交雑を避けるため温室内で隔離して栽培することもあります。

(2) 保存・提供するリソースの特徴

【A】比較的短い世代時間、観察・交配の容易な植物体
   多くの植物研究者はアサガオについて、植物体が大きくて栽培維持が大変そうだ、世代時間がかかりそう、などのイメージがあると思います。しかし実際には、冬季の短日条件下や、暗室に1-2回入れる等の短日処理をしただけで花芽の分化が起こり、播種後1ヶ月ほどで開花し、植物体もコンパクトにまとまるため、限られたスペースでの大量栽培が可能になります(図4)。アサガオは、花や葉が大型であるため、肉眼でも微細な変異を容易に見つけることができますし、除雄・交配も非常に容易です。また、開花直前に自動的に受粉する仕組みを持っているため、非常に高い自殖率を示し、交配実験の際の自家受粉や、系統維持、突然変異誘発実験等において、劣性変異を可視化したり、不稔系統をヘテロ接合の状態で維持することも非常に容易です。花色や模様に関する変異体は、植物全体を通じても非常に豊富な植物の1つで、アントシアニンの生合成に関わるほとんどの酵素や転写因子の突然変異体が存在し、原因遺伝子も明らかになっています。またあまり知られていませんが、形態に関する変異体も多岐に渡っており、様々な組み合わせの変異を持つ系統が作出されており、それぞれの変異の相互作用の解析に利用することができます。

【B】均一なゲノム
   特筆すべき、アサガオの特徴として非常に均一なゲノムがあります。現在、野生型標準系統として、遺伝学分野では、東京古型標準型( TKS )、生理学分野ではムラサキ (Violet) が広く用いられていますが、これらの系統間はもとより、日本産のアサガオの間では、トランスポゾンの挿入部位の差異を除いて、イントロンや遺伝子間領域等にもほとんど塩基置換がありません。日本のアサガオは、中国から渡来した際の少数の種子に由来していることや、江戸時代後期に出現したトランスポゾンの転移が活性化した系統がその表現型から好んで栽培され広まった等が理由として挙げられると思います。植物では、同じ機能を持つ複数の遺伝子の存在による冗長性のため、単一の突然変異体では明確な表現型が得られないことが良く知られています。ところが、アサガオと他の植物の同祖遺伝子 (ortholog) の変異体を比較した場合、アサガオでは非常に明確な表現型を与えることが多いことが分かってきました。例えば、図5に示した花の器官形成に関わる、遺伝子の変異体においても、他のモデル植物の変異体では完全な器官の転換を示さないことが多いのですが、アサガオでは非常にはっきりした表現型を示していることが分かると思います。この理由として、解析した遺伝子にたまたま冗長性がないということは考えられますが、他の可能性として、雑種起源の植物では相互作用する遺伝子がお互い完全には対応していないため、冗長性があるように見える可能性もあります。
   また、今後遺伝子の相互作用の解析など、微量な転写量の変化等の検出が重要になりますが、その際にも均一なゲノムを持つアサガオは、バックグラウンドノイズを低く抑えることができるため良い実験系だと考えています。もちろん、有る程度の塩基置換(多型)が全くないと、分子マーカーによるマッピング等は不可能ですが、均一なゲノムを持つ、日本産アサガオに対して、十分な多型を保有している世界各地の自然集団由来系統が存在します。これらは、アサガオと同種ですので、交配成功率も高くマッピング等に有用です。また他にもアメリカアサガオ( Ipomoea hederacea )等、交配可能な近縁種が存在しますので、進化過程で固定した形質の(分子)遺伝学的解析など、分子進化と形態進化をつなぐモデルとしての利用も期待できると思います。

【C】転移活性の高い内在のトランスポゾン
   既存の花色や形態等に関する突然変異体は豊富ですが、今後研究者が様々な視点で変異体をスクリーニングすることも考慮に入れなければなりません。その点、アサガオには活性の高い内在のトランスポゾン( Tpn1 ファミリー)が存在し、この転移活性の高い系統の後代では、化学突然変異原による誘発実験と比べても、非常に高い頻度で突然変異が出現することが分かってきました。一度挿入変異体が得られれば、野生型へ復帰した変異体を得て、突然変異体と野生型の間で Tpn トランスポゾンの挿入部位の異なるコピーを STD(Simplified Transposon Display) 法を用いて特定することができます。つまり復帰株で無くなっている Tpn が、突然変異形質の原因遺伝子に挿入している Tpn ということになり、この Tpn の配列を指標に突然変異体の原因遺伝子を単離することができるようになりました。また、アサガオでは En/Spm スーパーファミリーに属する Tpn1 ファミリーが主に転移していますが、近縁種のマルバアサガオ ( I.purpurea ) では Ac/Ds スーパーファミリーに属する Tip100 や、最近その存在が知られるようになった Helitron が転移している系統が存在します(図6)。このように、トランスポゾンの転移機構を遺伝学および分子生物学的手法で解明する系としても有望です。
   他にも様々な特徴がありますが、個人的に他のモデル植物より圧倒的に優れていると思う点は、花がきれいなところでしょうか。


 

図4

図 4: アサガオとシロイヌナズナの大きさの比較。
A)--- アサガオとシロイヌナズナの花。アサガオは標準的なサイズのイラン系統(? 6cm )。シロイヌナズナの花がどこにあるかわかりますか?日本に渡来した当初のアサガオはこのような花であったと考えられますが、現在栽培されている日本のアサガオ系統と比べて、どの自然集団に由来する系統も花の老化、退色が早いようで、この花も縁から退色が始まっています。
B)---短日条件で開花させたアサガオとシロイヌナズナ( Col-0 )。シロイヌナズナの方を先に播種したにもかかわらず、ほぼ同時に開花しました。アサガオの勝ち。



図5

図 5:花器官に関する突然変異体。よく知られている花器官形成の ABC モデルのそれぞれの遺伝子に対応する変異体がアサガオにも存在します。この中で A 機能遺伝子が欠損した変異体だと考えられる枇杷咲は朝顔会報に記録が残っていますが、現在では失われています。 ps 変異体は昨年の栽培の過程で見いだされた新規の変異体ですが、シロイヌナズナの PI 遺伝子に対応しており、本来の萼と花弁が転換した萼が10枚、小型の雌ずいが5本、本来の雌ずいが中央に1本見られます。これと牡丹変異との2重変異体では萼だけから構成される花を付けます。いずれも不稔の変異体ですので、ヘテロ接合に変異を持つ株(親木)で維持をしています。



図6

図 6: トランスポゾンの挿入による突然変異体。この中で一番右の2つはアサガオの近縁種であるマルバアサガオの変異体です。このような不安定な形質を示す系統は、野生型に復帰しやすいため維持が難しく、公的機関が保存しないといずれ絶えてしまうと考えられます。

(3) 将来への展望

   アサガオは他のリソースと違い、昔から研究者が民間からリソースを収集し、整備して研究に用いてきた経緯があります。残念ながら戦前に遺伝解析に用いられた系統はほとんど残っていないため、戦後、再度民間から収集した系統を元に、突然変異の対立性検定や遺伝子情報の解析によって対応付けを進めている状態です。そのため、今後はセンターが恒久的に保存していく体制を整える必要があると考えています。また民間で保存されている系統についても、かなりの部分を収集してきましたが、所有している個人の高齢化が進んでいるため、収集作業は急務ですし、今 NBRP において業務を行う意義がここにもあると思います。

   アサガオのゲノム解析関連としては、現在までに 50,000 クローン近くの EST クローンがこのプロジェクトで収集・保存されており、かなりの部分の配列が公的データベースにも公開されています。今後は BAC クローンの整備なども始まることが期待されます。また連鎖地図に関しても近縁種であるアメリカアサガオとの交配系統をもちいた地図を作成していますが、アメリカアサガオはアサガオとの交配成功率が低い( 5% 以下)ため、新規変異体のマッピング等には向いていません。そのため、多型が多く交配成功率の高い同種の自然集団由来系統の交配親の候補をいくつか選定し、新たな連鎖地図作成の準備にも取りかかっています。

   前にも述べましたように、アサガオは短日条件下で比較的小型にして栽培することが可能ですが、やはり人工気象器内での栽培や、屋外圃場における大量栽培による変異体のスクリーニング等では、小型であることに越したことはありません。また、アサガオは蔓性植物であり、近接する株と絡み合うため、大量栽培の場合、種子の混入を避けるための労力が甚大となってしまいます。ナス科植物のモデルとして着目されている Microtom( 小型のトマト ) にヒントを得て、最近、矮性変異体 ( dw ) と小型の姫性系統の多重変異体を作成し、できるだけ稔性の高い、小型の標準系統の作製にも取り組んでいます。

   現在、アサガオのコミュニティは2年に一度、研究室持ち回りで、研究集会を開催しており、毎回100人前後の研究者が参加して、お互いの研究成果を持ち寄っています。最近では、 2005 年 5 月に新潟大学で第3回の集会が開催されました。今後アサガオの研究者が今以上に増えることを切に望んでおりますが、そのためにもアサガオを用いた研究環境の整備に引き続き取り組んで参りますのでご支援のほどよろしくお願いいたします。




ちょっと息抜きに・・・
 - グーグルアース活用 -  

コラムイメージ1

   昨年、このコーナーで取り上げたバーチャル地球儀ソフト「GoogleEarth」ですが、最近具体的に活用する試行錯誤が行われているようです。3月29日より、ホンダがカーナビ用の情報を GoogleEarth で見られるようにしたデータをデモンストレーションとして公開しました。
   今後もこういった情報は増え、数年以内には IC タグや GPS と連携してリアルタイム更新されるようになるのではないでしょうか。もし本当に実現したらと想像すると、その利用価値の大きさにわくわくしました。 
   道路状況に応じて「青色(順調)」「オレンジ色(混雑)」「赤色(渋滞)」の 3 色で表示する。なお、リアルタイムでの配信ではなく、朝・昼・夕のタイミングで配信内容を更新する。

(引用元: http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/03/29/11429.htm


道路状況

図:皇居、東京駅周辺が渋滞中


じょうほう通信 連載(12)

"10分バイオインフォマティクス"

  "ターミナルを使ってみましょう(Mac OS X)"

    ターミナル? となった方。 ご安心下さい。 この文章はターミナル? となった方向けのものです。 逆を言いますとターミナルを御存知の方には退屈な話になってしまうかもしれません
   早速ですがターミナルを起動してみましょう。


1. Macintosh HD →アプリケーション→ターミナルの順にダブルクリックしてターミナルを起動して下さい。以下のような画面が現れるはずです。( testuser となっている部分はユーザ名ですのでそれぞれで異なります。以降 testuser となっている部分は御自身のユーザ名に置き換えて読んでください)

      図


2. ターミナルに pwd と入力してリターンキーを押して下さい。 pwd というコマンドは今自分がどこにいるかを表示してくれます。

      図
   この表示の通り今あなたは /Users/tetuser フォルダの中にいます。

   イメージがわかない方は Macintosh HD をダブルクリックして家のマーク(図 home)(以降ユーザフォルダと呼びます)をクリックしてください。デスクトップ、書類、ライブラリ、ムービー、ミュージック、ピクチャ ... 等のフォルダが見えていると思います。

   次にターミナルに ls と入力してリターンキーを押して下さい。

      図
   英語になっていますが Desktop 、 Documents 、 Library 、Movies 、Music 、Pictures 等ユーザフォルダの中にあったフォルダと同じものが表示されています。

   これであなたが今どこにいるかイメージが掴めたのではないでしょうか。



図:home

図:home


3. ユーザフォルダの中に dna.txt という名前で以下のような塩基配列(適当でかまいません)が記載されているファイルを置いてください。

   aaaaaaaaaattttttttttggggggggggcccccccccc

    ターミナルに ls と入力してリターンキーを押すと Desctop 等に加えて dna.txt も表示されるはずです。


4. さてこのままでは連載バイオインフォマティクスの名前にそぐわないものになってしまうので最後に先ほどの塩基配列の 11 文字から 30 文字目までを切り出してみましょう。

   ターミナル  perl -lne 'print substr($_, 10, 20)' dna.txt   と入力してリターンキーを押して下さい。

   図

   いかかでしょうか。この切り出しには perl というプログラムを使用しています。 perl についてはインターネット、書籍ともに多くの情報がありますので切り出しに終わらずに色々と試してみて下さい。


(坂庭 真悟)




編集後記 :仁田坂先生は幼稚園の頃からアサガオが大好きで、当時種を配布していた遺伝研に分譲依頼をして断られたことがあるそうです。そして何十年か後に、アサガオの研究者が居なくなった遺伝研の種を全部引き受けてくださり、今日のリソースセンターを築かれました。第一線の研究者であり、リソース管理からデータベースの構築まで何でもこなすスーパーマンです。データベースの利用者数はほかのどの生物種よりもダントツに多いのです。

連絡先 : 〒411-8540 静岡県三島市谷田1111
国立遺伝学研究所・生物遺伝資源情報総合センター
TEL 055-981-6885 (山崎)
E-mail BRnews@chanko.lab.nig.ac.jp